野菜の鮮度を保つ 竹炭と三番茶からできた『タンカフレッシュ』

放置された竹が野菜の鮮度を保つ!

日本人は昔から、竹を生活の様々な場面で活用してきました。しかし、近年、プラスチックなどの代替材が登場したため、竹材の国内生産量は減少傾向にあります。

そのため放置される竹林が増え、周辺の住民にとっては悩みの種にもなっています。そうした放置されている竹を使って、青果物の鮮度保持剤を開発した会社があります。

佐賀県のベンチャー企業「炭化」。炭化の鮮度保持剤の特徴は、竹だけでなく三番茶も使っていることです。

通常、茶農家は4月から6月にかけて採れる一番茶と二番茶を売りにだすが、7月から8月に採れる三番茶は風味が落ちるため、売らずに捨てられてしまうケースもあります。

炭化はその三番茶を加えることで、鮮度保持剤の効果を上げることに成功したという。この鮮度保持剤に、いま企業も注目を始めています。

その中の1つが香港の高級スーパー「シティスーパー」。シティスーパーは日本からの野菜の輸送に、炭化の鮮度保持剤を使いたいと考えていました。

これまで野菜の輸送は航空便を利用していたが、長時間の保持が可能なら、船便で運ぶことでコストを抑えることができるからです。

4月、野菜を積んだコンテナに鮮度保持剤を入れ、輸送実験が行われました。果たして、放置されていた竹や三番茶で使って作られた鮮度保持剤は、博多から香港まで野菜の鮮度を保つことができるのでしょうか?

出典:ガイアの夜明け 2015年05月26日放送 第667回

 

タンカフレッシュ TANKA fresh
tanka fresh タンカフレッシュ

出典:http://tanka-eco.info/

 

タンカフレッシュとは?

タンカフレッシュの炭化とは、原料を空気(酸素)の無い(少ない)状態で加熱・乾燥し、純度の高い固形炭素を作ることです。

Tanka freshは、500~700°Cで燃やした竹炭を約5ミクロンに粉砕した、微粉竹炭と日本茶カテキン、シリカを主原料にゲル化したものです。天然由来成分で作られた非常に安全性の高い吸着剤です。

通常4日で劣化しだす、野菜や果物がタンカフレッシュを近くに置くだけで、2倍の8日間も鮮度を保つことができます。

野菜が劣化する原因はエチレンガスです。

タンカフレッシュは、竹炭と日本茶カテキンの相互作用でエチレンガスや臭いの原因となるガスを吸着して鮮度を保ちます。

 

竹製品の減少

日本は古来から竹材を使った製品と親しんできました。

竹馬や竹とんぼ、竹笛や水鉄砲などの玩具を作る竹細工教室は、今でも日本のあちこちで開かれています。

また竹を使った竹垣や竹すだれ、竹ざるなど、日本人の生活には欠かせないものでした。

しかし近年はプラスチックや職人の減少で、竹材の生産量は40年前には1000万束以上ありましたが、現在では120万束になり、約780万束も減少してしまいました。

竹を使う量は減りましたが、竹林面責は放置されているため年々増加しています。

 

株式会社 炭化

(株)炭化は2012年3月、佐賀県鹿島市に設立された従業員4人のベンチャー企業です。

社長の入江さんは、定年まで大手の土木会社に勤めていましたが、そこで道路やトンネルの工事の度に、山に大量に放置してある竹を目にしていました。

退職後、その竹を活用できないかと会社を立ち上げました。竹炭は湿気や臭いを吸着したり、水や空気を浄化させる効果があります。

入江さんはその竹炭の力を最大限に利用できる方法がないかと考えていました。

 

タンカフレッシュの作り方

竹を細かく粉砕し、炉に敷き詰め、煙がでないくらいに竹の粉を上にかぶせて、なかでじわじわ熱分解させるという、独特の方法で炭にしていきます。

高温で作った竹の炭を5ミクロンくらいの大きさにし、水分を加え混ぜ合わせます。

そこに凝固剤を加えると小さな丸い粒になります。

それに三番茶を加えます。三番茶は一番茶や二番茶に比べ渋みが強く、多くの農家では捨てているそうです。

しかし、三番茶は抗菌作用が高く、カテキン量が1gあたり、一番茶で121.6mg。三番茶で148.1mgと多く含まれています。

入江さんは「竹炭と混ぜたらどうだろうと、ゲル化して固めてみたら、相互作用で吸着力が高まった」と仰っていました。

その三番茶から抽出したカテキンを竹炭に吸い込ませて、乾燥させたものが、タンカフレッシュです。

 

タンカフレシュの効果

野菜や果物はエチレンガスや、アンモニア、アセトアルデヒドなどを放出し、それが腐る原因となっています。

竹炭にはエチレンガスなどを吸い取る力があります。ある実験では何もないときより20%を吸い取りました。

一方竹炭に三番茶を加えたタンカフレシュで試したところ、60%分も吸い取ったといいます。

番組ではサニーレタスを袋に入れ、タンカフレシュを入れた場合と、入れない場合とを冷蔵庫に入れて、比較実験していました。

7日目、入れない方は変色し、ほとんど腐っていましたが、タンカフレッシュを入れた方は、瑞々しさを保ったままでした。

 

香港の大手スーパーからの依頼

香港に4店舗を展開するシティ・スーパー。売り場には世界各国から届いた新鮮な野菜が並んでいます。

中には日本の野菜もあり、長崎産のホウレンソウが約500円と割高で販売されていました。空輸で輸送されているため、それが価格に反映されているようです。

青果売り場の担当者は「香港市場は競争が激しく、新鮮でも価格が高いと売れない。船便なら価格を抑えられるので、鮮度が落ちなければ売れると思う」と、言っています。

シティ・スーパーでは、より安く大量に輸送できる船便の利用を検討していました。そこで入江さんの鮮度保持剤に目をつけたようです。

 

海外へ向けての準備

入江さんは佐賀県の農家を訪れ、特に鮮度が落ちやすいベビーリーフやホウレンソウなどで実験しようと考えました。

ベビーリーフの農家の方も正直そんなにもつのかと心配な様子でしたが、今後のことも考え、高い需要があるところにいければという期待もありました。

会社に戻った入江さん。初めての海外への取引に向け、万全を期していました。

更に鮮度を保つために、40個のタンカフレッシュ入れた金属の箱に、光触媒という特殊な加工を施しました。

冷蔵輸送できるコンテナに、タンカフレッシュUVという装置を取り付けました。

タンカフレッシュUV

出典:http://tanka-eco.info/

 

実験の結果

実験に使ったのは11種類の野菜。通関などの手続きがあるため、香港のスーパーに到着するまでは11日間かかるそうです。

到着後、スーパーの担当者が、野菜を手に取り細かくチェックします。その中でもレタスの中が傷んでいました。

ベビーリーフは瑞々しいままです。担当者も「フレッシュ!」と言っていました。

水分量は収穫直後38.3%だったのが、32.2%と、鮮度が十分に保たれていることも判りました。ホウレンソウも瑞々しく担当者も思わず口にしていました。

11種類のうち、問題があったのは玉ねぎとレタス。いずれも鮮度が落ちていたのでは無く、梱包の仕方に問題があったそうです。

この結果を受け、更に実験を重ねた上で、船便での輸送をはじめる方針だそうです。

 

TANKA freshのまとめ 

”もったいない”という意識を持ち、アイディアを絞り、実験を重ねたことで、価値のある製品を生み出されました。

番組放送後、タンカフレッシュを製造販売している(株)炭化では、多くの問い合わせや注文があり、増産のために新工場を建設しているようです。

こういったエコに繋がる取り組みをしている会社は、どんどんメディアで取り上げてもらって、日本だけでなく、海外でも活躍してもらいたいですね!

 

タンカフレッシュはこちらの公式サイトから、ご購入できます。 http://tanka-eco.info/

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